今回の主人公
U氏 47歳 男性
職業:建築プロデューサー
UNITED ARROWSをこよなく愛す、47歳男性。
横浜在住。未婚だが、生活を共にするパートナーはいる。
最近になって、京都の町家に興味を持ち移住を考えている。
自らの住居をプロデュースする
私は現在、関東で建築プロデューサーとして社会と建築家のパイプ役を生業としている47歳の男である。
大学で建築を学び卒業してから、大手企業で現場の経験を積んで行く中、建築を設計する以外でも社会に対してより良い地域・社会の形成に貢献したい思いが強くなり始めた。
その中でも特に京都の町家に興味を持ち、拠点を京都に構える計画を密かに立てているところだ。
そこで、まず最初に自らの住居をプロデュースする事から始める。
リノベーションとして町屋を利用するということに加え、その町屋に携わった人々を繋ぎ地域に密着し、さらには歴史を紡いでいきつつ流行を織り交ぜながら、より建築家としての新たな関わり方は出来ないかと考えている。
ちなみに私はまだ未婚だが、生活を共にするパートナーが居る。なので、一緒に京都へ移住する形だ。
幸い、パートナーは京都出身でゆくゆくは帰郷するつもりでいた様で、この話には割と乗り気だ。
丁度、パートナーの幼馴染が不動産業に携わっているとの事で、希望の物件をある程度提示し先にリサーチしてもらっている。
条件としては、リノベーションを前提とした町家であること。二人暮らし。街中ではなく、かと言って街外れ過ぎるのもNG。
スーパーやコンビニ・薬局など、ほどほどに生活環境は整っていること。
全国の梅雨明けのニュースが流れる朝、LINEの着信音が響いた。
コーヒーを片手に確認すると、帰省しているパートナーからだった。
例の幼馴染から良い物件が見つかったとの事でパートナーへ連絡があったそうだ。
とりあえず先に話を聞いてもらい、週末一緒に観に行く返事をしてから、ゆっくりコーヒーを飲み干す。
朝からの朗報に、心はまるで今日の天気の様に快晴!
週末が楽しみだなんて小学生以来だなと、つい笑みが溢れる。
そして私は足取りも軽やかに、仕事場へと向かった。